病気の説明

Popularな病気について説明を試みました。

急性呼吸器感染症

1)急性上気道炎

病名:風邪、かぜ症候群、普通感冒
原因:80〜90%はウイルス
潜伏期間:1〜2日
症状:咳嗽、咽頭痛、くしゃみ、鼻水、鼻閉、頭痛、発熱、嗄声
死亡率:基本的には0%。肺炎を合併すると死亡することがある。基礎疾患(心臓病、呼吸器疾患、肝臓病、腎臓病等)がある場合は死亡の誘因になることがある。
予防法:手洗いの実施、洗ってない手で眼、鼻、口を触らない。感染者と同じ空間にいない。マスクの使用が原則である。風邪のワクチンは存在しない。ウイルスの血清型は数百種類以上存在すると考えられ、ワクチンの開発は絶望的である。
治療法:風邪の特効薬の開発されていない現状では、対症療法が中心となる。ロキソニンのような鎮痛解熱剤を使用する。細菌の二次感染の予防、すでに二次感染が疑われているときを除いて原則的には抗生物質は使用しない。
関連サイト:ウイッキペディアWikipediA

2)インフルエンザ

病名:流行性感冒、流感
原因:インフルエンザウイルス
潜伏期間:
症状:比較的急速に出現する悪寒、高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳嗽、喀痰、腹痛、嘔吐、下痢
死亡率:0.05%。肺炎インフルエンザ脳症を合併すると死亡することがある。高齢者、基礎疾患(心臓病、糖尿病、肝臓病、腎臓病等)がある場合は死亡のリスクがある。
予防法:インフルエンザワクチンの接種。石鹸による手洗い。洗ってない手で眼、鼻腔、口を触らない。マスクの使用が原則。感染者のいる場所に長時間いない。定期的な換気にも気を配る。
治療法:インフルエンザ薬(タミフルリレンザイナビルゾフルーザラピアクタゾフルーザ)を病初期に開始する。対症療法としてアセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ座剤)鎮咳剤、去痰剤等を使用する。
禁忌薬:ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)メフェナム酸(ポンタール)などのNSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)は15歳未満の小児に使用するとライ症候群インフルエンザ脳症を引き起こすことが示唆されており、使用は禁忌となっている。
関連サイト:ウイッキペディア、WikipediA


3)肺炎

病名:肺炎
原因:細菌ウイルス真菌
症状:発熱、咳嗽、喀痰、呼吸困難、全身倦怠感、胸痛
死亡率:肺炎で入院し、死亡した患者の割合は4.5〜9.7%である。
予防法:各種ワクチンインフルエンザワクチン小児の肺炎球菌ワクチン成人の肺炎球菌ワクチンHibワクチンBCG)の接種、手洗い、口腔内の衛生が重要である。
治療法:入院を必要としない市中肺炎では肺炎球菌インフルエンザ桿菌クラミジアマイコプラズマを想定してマクロライド(アジスロマイシン)ニューキノロン(シタフロキサシン)を使用することが多い。
入院を必要とする市中肺炎ではβラクタマーゼ阻害薬を含むピペラシリン・タゾバクタム配合剤が用いられることが多い。
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